これまで2回に渡ってOnlineSideM学会の配信環境についてご紹介してきました。なんやかんやで簡単じゃん、と感じていただけていればとても嬉しいです。この記事ではM@STER SONG以外の導入や、FAQという名の語りたいことを語るコーナーをしようと思います。
これまでの回はこちらから
・タイマーについて
意外に好評だったものです。といってもその導入はとても単純。タイマーアプリをダウンロードして、OBSの「シーン→ウィンドウキャプチャ」からそのタイマーアプリを選択するだけ。また、右クリックする事でシーン同士の上前後(=どのシーンを前に出すか)を選択出来ますので構成に合わせた位置にすればお終いです。
今回使用したKAZAMITimerですが、ダウンロードしただけで使える状態になる事やシンプルで無駄な装飾がない事を理由に採用しました。アプリ自体も非常に負荷が軽く、サッと使える便利なアプリとなっています。オススメです。
・背景について
今回の学会では構成を大幅に変更し、登壇者の発表資料以外にも沢山のデータを画面上に表示する事にしました。それが背景です。始めはM@STER SONGシステムに付随するような形で採用したのですが、発表タイトルの表示や私自身のM@STER SONG表示等と色々な役割を担ってくれました。
この背景ですが、パワーポイントで作成しています。但し、これをOBSで表示するにはパワーポイントの形式ではいけません。パワーポイントをウィンドウキャプチャした上でパワーポイントのスライドを移動させてもOBSは読み取ってくれませんでした。
よって、パワーポイントで作ったスライドをjpegに変更し、OBSで画像スライドショーにするという作業が必要です。パワーポイントをjpegにするのはパワーポイント上で可能(名前を付けて保存→保存形式を変更)出来ますし、スライドショー化もOBS上で可能です。「シーン→画像スライドショー」でスライドショーを作成出来ます。デフォルトでは自動スライドショー(指定秒数で勝手に変動)になっていますので手動に変更します。
その後、「設定→ホットキー」から画像を変更する際に使用するボタンを指定すればお終いです。
・ベル
時間超過や過度の白熱を知らせる為に使ったベルですが、なかなかに好評でした。音がシュールですもんね…
こちらはM@STER SONGを導入した方であればすぐ出来ます。即ちサブPCでベル音を流せばいいのです。ただ、実際に使用した際はメインとサブ双方から同時にベルを流すという形式になっていました。配信前の段階ではベル音を配信に送るつもりが無かったのですが、急遽配信に載せる事として無理やりねじ込んだからです。
結果として(安定を取るのであれば)メインPCとサブPC双方を操作して音を流せばいいと思います。多分。
・スマートフォンからの参加
今までの学会はPCが必須というシステムでした。Dicordの画面共有がブラウザ版とWindows版のみで提供されていたからです。というわけでスマートフォンからの参加が出来るようにと、Google meetを活用する事を思いつきました。実証実験も済ませました。が、Discordがスマートフォンによる画面共有を学会数日前にリリースしたので全てがパァです。やったね。
・フリートーク
今回フリートークという形で、複数人が集まってお話する場を作りました。という事で誰が喋っているかを示す為にDiscordを強化しています。
といっても単純で、上のURLを踏んで「XSplit→Install for Xsplit」を選択すればお終いです。簡単。
これでOnlineSideM学会で使用した配信環境が再現出来ます。
・FAQ
語りたい事を語るコーナーです。もしかすると有用な情報があるかもしれません。
Q. この記事群のようにBanana君を導入したのだが、何故か音が流れない
A. Banana君を起動していない状態で音声を流そうとするとエラーが出ます。これは音声再生ソフトはBanana君に音声データを送ろうとしているのにBanana君が起きていないので送り先が無い、という状態になっているのが理由です。Banana君を立ち上げるか、既定のデバイスを変更してください。
Q. Banana君経由でVCすると環境音が入る
A. Banana君は所謂ノイズ除去が出来ないか、その能力が低いようです。実際に学会でも私の環境音が載りまくっていました。対策は2つ。まずはノイズを除去するアプリを導入する事ですが、やり方を理解していないのでご自身で調べてみてください。
もう一つがBanana君の「AUDIBILITY」にある「Gate」を弄る事。ここの数値を大きくすると、小さい音は感知しないようになります。これを調整する事で、話している時だけ音声を送信する事となり、常に環境音が入るという最悪の事態は避ける事が出来ます。
Q. PC1つでM@STER SONGをやりたいんですが
A. DiscordとOBSがLumixに対応しているので仮想OSを導入して…等いろいろ考えたのですが、あわやPCをぶっ飛ばす事になったのでやめました。外付けのステレオミキサーを用意するとか、Banana君以上に高性能な仮想ステレオミキサーを導入するとかすれば出来ますが、多分PCをもう一台用意する方が簡単だと思う。
主催を複数用意する事でPCを複数存在する状態にするのが一番の近道じゃないでしょうかね…?
Q. 楽曲配信が安定しない
A. ただでさえ情報量の多い楽曲をVCという、多分そこまで大量のデータのやり取りを想定されていないであろう物でやり取りするわけです。細いパイプで大量の水を輸送しようとしているようなものでしょう。よって通信環境や通信状況がモロに影響するシステムなのです(有線化を強く勧めたのはこのためです) 。また、曲によっても安定性が変動します。M@STER SONG候補を複数集めておき、実際に聞いてみて一番安定した曲を採用するのが安牌だと思います。
ここまでやって、実際に安定するかはお祈りです。祈れ。もしかしたら安定するかもね。
Q. 実際これってしんどいの?
A. わからん。当日グロッキーだったのも単純な寝不足のせいなのか、はたまたシステムが面倒だからなのか…わからん(二度目)
Q. どっかで見たような背景じゃない?
A. RTA動画でよく見る形式を参考にしました。
Q. M@STER SONGの選考理由は?
A. 空いてる部分に私のM@STER SONGを6曲入れたのですが、全て歌詞選考です。登壇者や聴講者、主催へのメッセージを込めています。
Reason…「さあ、行こう! 選んだ道の先へ」
君が選ぶ道…「君が選ぶ道を進んでほしいから」
Twinkle way…「可能性は 無限だと囁いている 聞こえているでしょう?」
Stage Bye Stage…「だから言うよ またね」
また、下の2曲は他人へのメッセージ云々ではなく、他の理由で選びました。そのワケは…座談会などの機会があればお話するかも…?
アイル…「勝算なんてなくたって構わない 辿り着きたい場所があるから 称賛だってなくたって構わない カオを上げて道なき道を行くんだよ」
Flooding…「行き違う 追いつけない 妥協したくない 行き過ぎる 何かが邪魔してた」
・最後に
学会前に作った背景にStage Bye Stageを盛り込んでいたという事は、始まる前から第2回を想定していたという事です。実際その通りで、今回導入しなかったものの次回以降の導入を視野にテストだけしていたという事案があったりします。どこかで活かしたいですね。
次がいつになるのか、どんな形になるのかはサッパリ分かりません。それでもこの、Online SideM学会関連で書いてきた4本の記事をこの言葉で閉めようと思います。
「そしてここが思い出になる だから言うよ またね」