usajii357’s diary

Twitterでは足りない物を載せる用

北沢志保カップリング問題

初めましての方は初めまして、こんにちはの方はこんにちは。道明寺歌鈴北沢志保さんの担当を名乗っている兎爺と申します。

過去には「アイマスは宗教」という形容詞をちょっと真面目に考えてみたり

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道明寺歌鈴の実家を特定してみようとしたり

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アイマス学会」という、アイマスについて発表し合うオンライン企画を何個か主催したりしていました。

www.youtube.com

www.youtube.com

 

今回はアイドルマスター ミリオンライブ!のプロデューサー向けに開設された非公式 SNS である「LIVE THE@TER NET (LTN)」で企画された「LTNアドカレ企画」に合わせて文章を公開させていただくことになりました。このような機会を頂き感謝申し上げます。

live-theater.net

というわけでなんと企画の初日を担当することになりましたが、あたまぱぽーにして書いていきたいと思います。

 

 

あまりにも雑な導入

私が北沢志保さんに出会ったのは大体5年ほど前。それから今に至るまで公式二次創作問わず色々な作品を見てきましたが、その中で思ったことが一つあります。それはズバリ

北沢志保カップリング多くない????

 

ここでいうカップリングとは、「他と比べてよく組み合わされている、若しくは共演している組み合わせ」という意味だと思ってください。

Twitter(現X)やpixivを見ているとかなしほ、しずしほ、しほせり……最近だとことしほだったりゆりしほだったり……と様々なカップリングが展開されているように感じます。第一印象だけで見ればお世辞にも社交的とは言えない彼女に、カップリングが数多く存在しているというのは不思議な感じです。

 

さて、公式が提供するアイドル同士の組み合わせについてはこういうサイトや

tankarup.github.io

こういうサイトや

tankarup.github.io

こういったサイトで

tankarup.github.io

詳しく研究されています。こういったものを見ると、公式はある程度メンバーの組み合わせを固定化しているようです。どうやら公式はかなしほ派っぽい。

図1. 公式によるかなしほの例



 

では二次創作ではどうでしょうか。様々な趣味嗜好を持つ人々が思い思いに作成している二次創作ともなれば、どのアイドルにも同じくらい数のカップリングが存在していてもおかしくありません。北沢志保カップリング数だけが特異的に多い、というのは若干不可解です。それなのに何故私は、北沢志保カップリング数が多いと感じるようになったのでしょうか?単なる思い込みなのでしょうか?

本文では「何故北沢志保カップリング数を多く感じるのか」という疑問について考えてみたいと思います。

 

※再掲しますが、ここでいうカップリングとは特別な感情を持ち合わせている組み合わせではなく、「他と比べてよく組み合わされている、若しくは共演している組み合わせ」という意味だと思ってください。

 

 

方法

方法は簡単で、二次創作内でアイドル同士の組み合わせがそれぞれどのくらい描かれているのかを調べていきます。まずはpixivのサイトを用意します。

www.pixiv.net

次に検索機能を用いてアイドル達のフルネームを1人ずつ検索、ヒットした作品数を記録します。これを仮にアイドルの「単体数」と呼びます。なお、一部のアイドルについては以下のように検索します。

・765ASのメンバーについては「アイドルマスターミリオンライブ」を付けて検索する。例えば天海春香の検索ワードは「天海春香」ではなく「天海春香 アイドルマスターミリオンライブ」になる。

・ロコについては「伴田路子」で検索する。

・ジュリアは最も検索結果が多かった「ジュリア アイドルマスターミリオンライブ」を使用する。

 

続いて「北沢志保 桜守歌織」のように北沢志保と各アイドル名を同時に検索し、その数を記録します。これを仮に「北沢共存数」と呼ぶことにします。

 

しかしこの北沢共存数は、対となるアイドルの単体数によって大きく左右されることが予想されます。よって、北沢共存数を対象となるアイドルの単体数で割った割合を算出します。これを「北沢共存率(%)」と呼ぶことにします。これが高ければ高いほど二人は頻繫に組み合わされている、即ちカップリングであると言えるでしょう。

例として、「ハム蔵」の検索数が150、「北沢志保 ハム蔵」の検索数が15とすれば、ハム蔵の北沢共存率は15/150=0.1、パーセントに変換して10%。

一方「チュパカブラ」の検索数が100、「北沢志保 チュパカブラ」の検索数が10だった場合、チュパカブラの北沢共存率は10/100=0.1、10%です。これらより「ハム蔵はチュパカブラと同じくらいの割合で北沢志保と組み合わされている」と判断出来ます。

 

そして「北沢志保」の部分を如月千早、徳川まつり、矢吹可奈北上麗花に置き換えて同じような集計を行い、如月共存率、徳川共存率、矢吹共存率、北上共存率も算出して比較を行いました。なお、このメンバー選出は単に私がミリシタで特に好きなアイドルを引っ張ってきただけなので特段論理的な理由があるわけではないです。論理があまりにもいい加減。

 

なお、この方法では例えば「らくがきまとめ」のような、一緒に描かれたわけではないが同時に投稿された結果同時にタグ付けされた、みたいなパターンを排除出来ないなど、数多くの問題点がありますがそれらは一旦考慮しないこととします。あたまぱぽーだから

 

 

結果

というわけで2023/11/15辺りにpixivを検索しまくって得た結果を載せていこうと思います。まずは如月千早から。縦軸が共存率、横軸が対象となるアイドルになっています。

図2. アイドル毎の如月共存率

はるちはわっほい。天海春香の12.90%を筆頭に、高槻やよい(7.31%)、三浦あずさ(7.17%)とASメンバーの数値が高い結果となりました。一方でミリオン組の数値は全体的に低めです。ASメンバー並みの4.11%を叩き出した最上静香は流石信号機の青組、といったところでしょうか。

 

図3. アイドル毎の徳川共存率

続いて徳川まつり。天空橋朋花(12.04%)をエミリー(8.06%)と宮尾美也(7.69%)が追従するような形になりました。朋花や美也とはFESガチャ等で、エミリーとはCharlotteCharlotteで共演した仲です。当たり前ですが、公式での共演と二次創作での共演は相関があるっぽい。

 

図4. アイドル毎の矢吹共存率

どんどん行きましょう、矢吹可奈。ぶっちぎりの北沢志保(13.78%)に目が行きますが、天海春香(7.50%)と春日未来(7.16%)も忘れてはなりません。やっぶきかな~♪割と赤の系譜なのかな~♪

 

図5. アイドル毎の北上共存率

ぷっぷかプリンがあまりにも強すぎる北上麗花野々原茜の16.42%という数値はここまでで一番の高さとなりました。高すぎて縦軸の刻みが変わってしまった。ここにレイジュリのジュリア(6.89%)や4Luxuryの豊川風花(6.54%)が追従してきている感じですね。

 

では本題の北沢志保を見てみましょう。

図6. アイドル毎の北沢共存率

なにこれ。矢吹可奈(26.30%)と最上静香(20.21%)というあまりにも高いツインタワーが形成されました。高すぎて野々原茜(9.62%)や水瀬伊織(8.65%)が霞んで見えてしまう程です。なんだこれは。

 

 

統計ごっこをしてみる

何はともあれ数値は揃いました。ここからは高校時代数学で赤点を取ったことのある私が、その乏しい知識を総動員して統計っぽいことをしてみるターンです。めちゃくちゃ不安ですが頑張ってみます。

 

まずは共存率の平均値と標準偏差を算出します。標準偏差はデータのバラツキ度合いを表した値で、その数値が大きいほどバラツキが大きいことを示しています。計算するとこんな感じ。

  北沢共存率 如月共存率 徳川共存率 矢吹共存率 北上共存率
平均 5.54% 2.47% 3.13% 3.37% 3.03%
標準偏差ρ 4.02% 2.20% 1.76% 1.88% 2.29%

 

北沢共存率の標準偏差がかなり大きいことが分かります。つまりよく組み合わされるアイドルとそうでないアイドルでの差が大きいということです。二極化が見られるとも言い換えられます。如月千早北上麗花、徳川まつりと矢吹可奈標準偏差が似通っていることは頭の片隅にいれておいてもよいかもしれません。

また、平均値にも注目するべきでしょう。北沢共存率の平均値は他の4名に比べて割と大きめです。つまり北沢志保は他のアイドルと一緒に登場しがち、ということです。これらを鑑みるにそれぞれの共存率を単純に比較して判断するだけでは駄目そうです。

 

平均値が異なるデータ同士を比べるので偏差値を使いたいところですが、データ数も少ないですし、外れ値っぽいのもありまくるので使えなさそうです。よって割と苦肉の策ですが偏差を使ってみます。

偏差は各データと平均値との差を示す値です。この値がマイナスであればその組み合わせは平均よりも少ないし、プラスであればその組み合わせは平均よりも多い、つまり良く組み合わされているということになります。

共存率をそのまま比較するよりも偏差を計算してそれを比較した方が、平均値という違いを排除して見れる……はず……きっと……多分……メイビー……ということでやってみた結果がこちら。

 

図7. アイドル毎の偏差

全体的に-2%から2%の間に収まることが多いようです。個別に見ていくとこんな感じ。

北沢志保(黒)

グラフの増減が激しいような気がしますが、これは標準偏差の大きさを反映していると思われます。矢吹・最上を筆頭に如月・水瀬・箱崎・野々原が2%越えと飛びぬけていますが、-2%を下回るアイドルも多数見受けられます。

如月千早(青)

全体的にAS組が高く、ミリオン組が低いという傾向が見られます。しかし低いと言っても北沢のように-2%未満のアイドルはいませんでした。

・徳川まつり(緑)

天空橋・エミリー・宮尾の三名以外は基本的に-2%から2%の間に収まっているようです。全体的にバランス良い、ということなのかも。

矢吹可奈(橙)

北沢・天海・春日が突出しているものの他は0%付近にあるという形は、徳川に似ていると言えましょう。

北上麗花(黄)

野々原・ジュリア・豊川・双海姉妹・馬場の6名が突出していますが、後は大体1%以下になっています。一方で-2%を下回るアイドルは見当たりません。

 

 

以上より、二次創作における北沢志保の特徴とは以下のようなものであると言えます。

矢吹可奈や最上静香と組み合わされることが圧倒的に多い

・よく組み合わされるアイドルの数が多い

・よく組み合わされるアイドルとそうでないアイドルの差が大きい

 

つまり北沢志保は、よく組み合わされるアイドルが矢吹可奈・最上静香を筆頭に(多く見積もって)7名程度に固定化されており、そうでない組み合わせとの差が非常に大きい。先に述べたようにカップリングを「他と比べてよく組み合わされている、若しくは共演している組み合わせ」とするのであれば、特定の組み合わせを頻繫に見かけることになる北沢志保カップリング数を多いと感じることはある意味自然であると言えるかもしれません。

 

 

更に比べてみる

何だかそれっぽい結果が出てきました。折角なのでもう少しだけ比べてみましょう。比較対象として次のアイドルを加えます。

・最上静香…北沢志保カップリング相手として双璧を成す矢吹可奈との比較の為

田中琴葉、望月杏奈、ロコ…LTN内で「カップリングが多いアイドル」というアンケートを取った所、複数票が入ったアイドルである為

・七尾百合子…単体数が北沢志保を越える為。何かカップリングが多そう(偏見)

 

これら5名について、同じように調査・計算を行いました。まずは平均値と標準偏差です。

  最上共存率 中共存率 望月共存率 ロコ共存率 七尾共存率
平均 3.76% 4.00% 4.13% 2.88% 4.47%
標準偏差ρ 3.64% 3.40% 2.52% 2.01% 2.60%

 

最上静香と田中琴葉標準偏差が中々大きいことになっています。また、七尾百合子の平均値も中々の大きさです。ですがどれも北沢志保のそれには届かないという結果になりました。恐ろしや北沢志保

 

続いて偏差のグラフを見てみます。比較用に北沢志保のデータも載せてあります。

図8. アイドル毎の偏差

だいぶ重なってしまっていて見えにくいのですが、これまた各アイドルの傾向を見てみましょう。

・最上静香(青)

春日・伊吹・北沢の同学年コンビに如月とジュリア、箱崎が続いているような形になりました。どっちかというと北沢の傾向に近いように思われます。

田中琴葉(緑)

あまりにも突出したTSVとU?U!に、春日・矢吹のスターエレメンツ組がなんとか追従するようなイメージです。

・望月杏奈(紫)

七尾とロコの仁義なき戦いが繰り広げられているようです。他には箱崎を始めとしたピコプラ組が高めかな、といったところ。

・ロコ(橙)

数値こそ低めですが、舞浜・二階堂・永吉・望月・野々原・四条の6名がしのぎを削る激戦区(?)。一方で大きくマイナスの値を取るアイドルも見当たりませんでした。

・七尾百合子(黄)

今度は望月と永吉の仁義なき戦いが繰り広げられています。全体的に望月と似通った印象を受けます。

 

5者5様の結果となりましたが、こちらでも大抵のデータが-2%から2%の間に収まっているように見えます。逆に言えば、±2%の間に収まらないデータにアイドル毎の特徴があるのかもしれません。よってそれぞれのアイドルについて、偏差が2%を越える/-2%を下回る組み合わせの数を集計し、図にしてみました。

図9. アイドル毎の偏差が±2%に収まらない組み合わせ数

 

右側にあるほど2%を超えた組み合わせが多い(=固定された組み合わせが多い)ことを、上にあるほど-2%を下回る組み合わせが多い(=極端に描かれない組み合わせが多い)ことを示しています。なんとなくですがグループ化出来そうなグラフになりました。

<徳川・矢吹組>

皆と仲良し!みたいな感じ。分け隔てなく楽しそうにやっていけそうなメンバーなのかなという印象。

<如月・ロコ・北上組>

特定の組み合わせは多いが割とバランスは良い感じ。北上麗花はなんか違いますが、どっちかというと構ってもらう側が多いのかな……実際のところはわかんない

<最上・田中・望月・七尾組>

中間的な立ち位置、というべきかも。多い組み合わせも、そうでない組み合わせもある程度あるという感じ。

<北沢組>

なにこれ。二極化がはっきりしすぎている。

 

やはり、北沢志保の特徴というのは「極端なほどの二極化である」と言えそうです。

 

 

まとめ

とっちからった文章になってしまったので最後にちゃんと纏めておこうと思います。

今回は「北沢志保カップリングが多いように感じる理由」について、pixiv内の作品数から検証を行いました。北沢志保を含む10名のアイドルについて、「各アイドル名だけで検索した際の作品数」と「対象アイドルと一緒に検索した際の作品数」の割合から、多い組み合わせとそうでない組み合わせを特定し、比較を行いました。

 

二次創作における北沢志保には以下のような傾向が見られました。

矢吹可奈、最上静香との組み合わせが異常なほど多い

・よく組み合わされるアイドルの数が多い

・同時にあまり組み合わされないアイドルの数も多い

 

つまり北沢志保の作品には、固定化されたアイドルがそうでないアイドルに比べてかなり登場しやすいと言えます。また、その固定化されたアイドルの数が多いとも言えましょう。

よって北沢志保はよく組み合わされるアイドルが多いように感じる、つまりカップリングが多いように感じるのです。

 

 

あとがき

ノリで書きだしたら割と手間がかかった文章になっていました。やらないといけない統計的手腕をほぼ丸投げしているので結果を鵜吞みには出来ませんが、それっぽい感じになったので良しとしましょう。数字遊び楽しかったです。

 

LTNでは、昼夜問わず多くのミリオンPがアイドル談義に花を咲かせています。中々愉快な場所なので気になった方は覗いてみてはいかがでしょうか。

live-theater.net

また、LTNアドカレ企画は25日まで続きます。私は既に出すものを出したので、これからは1読者として楽しんでいきたいです。

adventar.org

かなりの長文になりましたがお付き合いいただきありがとうございました。

 

 

あとゆりしほはもっと増えていいと思います。