usajii357’s diary

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Onlineアイマス学会発表によせて

 去る7月25日、Onlineアイマス学会に参加してきました。本発表に加え、ライトニングトークにも参加させていただきましたのでそのお話を書きたいと思います。

本発表「ぷちますがく!」について

 スライドの画像を使いながら内容について見ていきましょう。実際の発表は下のURLから

https://youtu.be/JJ9Sa6PHKCk?t=27400

 

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 さあ、狂気の宴の始まりよ!Pは一切名乗っておりません、研究員です。所属組織は実際の機関を参考にして適当につけました。

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 やりたい事はぴよぴよの飛行カロリーです。消費カロリーから生態を絞れるのでは?という期待から始めた研究でした。結果として世界そのものを疑うとは思っていなかった……後何度でも言いますが私は物理学が大層苦手です。

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 申し訳程度のP要素。気づけば5大ブランドに沼っていたという恐怖。そして増える推し。

 普段なら書かないような事まで略歴に書いて、「研究者感」を醸し出そうとしました。割と学会系のイベント参加してるな、と今になって思います。全通とかいう偉業を達成している方もいらっしゃいますが、私も割と古参側じゃん……

 ちなみにですが、推しの欄でお察しいただけそうですが発表数時間前にアニマス20~22話あたりを被弾して床になっていたという裏話があります。数時間でメンタルを床から狂気に持っていったのは我ながら上手くいったなと思っています。

第2回アイマス学会in札幌について↓

https://usajii357.hatenablog.com/entry/2020/02/22/201524

ICMAS2020について↓

https://usajii357.hatenablog.com/entry/2020/04/12/234416

KeyPの部屋について↓

https://note.com/key_atelier_lock/n/n75f703c31dcd?magazine_key=m83c5bfc46c2a

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 では本題に。ぷちますってすごく長い漫画なんですよね。連載前から2次創作として存在していたという事を考えるとかなりの時間。明音先生ありがサンキュー。

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 その中でも大きな存在がぷちます達。そもそもぷちますが何なのかはわかっていません。謎です。謎だから研究しているわけですが……

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 その中でも今回の被験体主役であるぴよぴよはちょっと特別。事務員さんである小鳥さんにそっくりなぷちどるという立ち位置です。とても賢く、小鳥さんや社長すら凌駕しているような描写すら存在します。というか私より賢い、きっと。

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 そんな中今回注目するのはその飛行。ホバリングという、ハチドリやトンボ、ドローンやヘリコプターぐらいしか出来ないような事をPを持ち上げつつこなし、歩き方を忘れるほど飛行に慣れ、そして飛行方法がわからない。

 特に最後は致命的です。もし羽ばたいているのであればぴよぴよの大きさを推定して、同じようなサイズの鳥類からエネルギー推定が出来る、といったような事が出来るのですが……コメントで「反重力では」というものがありましたが、割とその線が強い気もします。でも認めると負けた気分になるので今回は却下。

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 とりあえず考えてみましょう。まずはエネルギー。今回はホバリング出来るドローンの数値を使いました。

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 次に飛行時間。ぴよぴよの生活リズムが人間のそれを同じ、と仮定して計算しました。座っている時間って長いんだな……と勉強になりました。

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 最後に体積。残念ながら重さをコマから読み取る事が出来ないので、体積を求めてから密度を代入することで重さを出します。

 この「重さ」というのがくせ者で、コマから読み取る事は出来ない、公式設定も見当たらないという謎の数値です。ぷちます研究における最大の障壁がここらへんかな、と思っています。

 

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 やり方は単純で、響の身長を元に長さの比から算出しました。

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 結果がこちら。体積が立派に出てきてくれました。

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 「比較対象を示しましたがぴよぴよ大きいね」という建前で作ったコーナー。担当と推しをよろしく(本音)。

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 話を戻しまして……以上より前提条件が整いましたキュピピーン。後は密度ρを代入すれば(=体重が分かれば)エネルギーが出ます。

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 計算結果がこちら。デカイ、説明不要。チョコレート50枚分ですよ50枚、我々でも到底無理です。

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 じゃあどうする、というわけで次にたかにゃから体重考察を行います。ヒーローは飛んでくるわけです。

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 たかにゃが水平に飛行していると仮定すると、下向きの重力mgと揚力Lが釣り合っていないといけないわけです。重力は体重mと重力加速度g(今回は9.8を採用)で計算出来るので、Lが求まればmも出るという事になります。

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 そのLを求める式がこれ。風呂敷の寸法はたかにゃの寸法と同じと仮定して算出、後は大体の数字を持ってきました。Vには1~30の整数を入れます。

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 結果がこちら。注目すべきはカロリーとタイミングです。

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 上3つは前の表から、下2つはぴよぴよの体密度が水素気体並びに酸素気体と同じ密度であるとした場合の各種パラメーターになります。

 ぴよぴよの消費カロリーが4386(kcal)だとしてもその体密度は水素気体より小さいという事態が発生します。今度は軽すぎたわけです。

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 カロリーと密度、バランスの取れた数字が出てきませんでした。予想では2つのパラメーターにおける現実味のある数字ゾーンは被るだろうと思っていましたが、サッパリでした……

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 というわけで仮説を立てましょう。まずは体密度の現実性を取った仮説。この場合、ぴよぴよが如何に大量のカロリーを摂取しているのかというのが焦点になってきます。消化器官やその食費を考えないといけません。さらに言えばその14000(kcal)という数字は「飛行だけ」の数値。さらに生命維持や人間並みの知能を誇る脳を稼働させるだけのエネルギーも必要になりますので摂取すべきエネルギー量は14000(kcal)ではすみません。

 さらに言えば、14000(kcal)という数字が現実的とは言い難い。どんなサイズの動物であっても単位重量あたりの消費エネルギーは大体同じ(大きくても1桁ズレる程度)とされています。響が仮に2000(kcal)消費していると考えると単位重量あたり消費カロリーは49(kcal/kg)ですので、ぴよぴよが17.2kgとした場合の消費カロリーは842.8(kcal)であるはず。1桁ズレたとしても8420(kcal)ですので14000という数字の異常さが良くわかります。本当に生き物なのか……?

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 次は消費カロリーの現実性を取った仮説です。これを採用するとそもそも「ぷちます世界の原子組成は我々の世界と同じなのか」という疑問が生じます。もはやSF。さらに言えばなんとかして我々の世界に存在しうるとしても、そもそも水素より軽いなら何もせずとも浮きます。

 一応存在させる術はあります。風船のように中身を空洞にすればいいわけです。ぴよぴよの細胞の体密度が253(kg/m^3)として、体重を仮に6.11(kg)(体密度が水素気体ぐらいの時の数値)とすると、0.024(m^3)を埋められます。ぴよぴよの表面積が0.93(m^2)なので、暑さ0.026(m)の皮が形成出来ます。一方でこの場合ですとおよそ65(%)の空洞が形成される事となるわけで、流石にここまでの空洞を持った生き物が存在しうるのかが謎です。すぐ形変わりそうですし……

 以上より可能性の低い仮説だと思っています。

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 最後はこちら。浮力を利用しているという説です。実際に魚類は浮力調整をすることで深度調整を行っていますし、現実性のある方法なのではないでしょうか。一方で我々人間が空気中で浮かばない事を考えると、少し特殊な仮定が必要になってきます。

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 ぷちます世界の空気がこちら世界の水並の密度を持っているとすればいいわけです。そうすればぴよぴよの浮遊は魚類の深度調整と同じようなものだと考えられるわけです。計算はしていませんが、8.7kg程度の重さを持つサケも浮き袋を使って深度調整を行っている事から、今までで一番現実的な数値が出てくるだろうと予想しています。
 ただこうなると何故アイドル達が人間の姿を取っているのかという疑問が生じてきます。生き物というのは生きている環境に適応した姿になっていくものです。密度が大きい、つまり抵抗が大きい環境化に生きているぷちます世界のアイドル達が何故抵抗の大きい人間の姿をしているのでしょうか?抵抗の少ない流線形に何故ならなかったのでしょうか?密度は水並でもそれ以外の要素が異なっている物質なのでしょうか?他にも何かしらの要素が我々の世界とは違うのでしょうか?考えないといけない事はたくさんありそうです。

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 結論として、仮説を立てるのが精一杯といった状態でした。まだまだ考えないといけない事がたくさんあります。ワクワクしてくるね!

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 参考文献です。割としっかり調べました。

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 罪滅ぼし宣伝パート。

 ぷちますはここから

https://seiga.nicovideo.jp/comic/31422?track=mym_favorite

https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_AM01200089010000_68/

 「朝焼けは黄金色」はこちら

https://www.amazon.co.jp/%E6%9C%9D%E7%84%BC%E3%81%91%E3%81%AF%E9%BB%84%E9%87%91%E8%89%B2-IDOLM-STER-1-REX%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9/dp/4758067082

 私が「朝焼けは黄金色」でうめいている様子はこちらから。

https://usajii357.hatenablog.com/entry/2020/06/10/234114

 

コメント返しみたいなコーナー

>お前物理出来るだろ

出来ません。マジです。

>キマってる

学会出ている時点でキマってると思います(小声)

>難しそうな事は苦手

サイコーCOUNT UP!は良い曲です。3rd静岡day2を見てください。

物理学ダメダメマンが出来たので大丈夫です、出来ます、可能性は∞さ。

 

 担当愛を語る方が多く、公式はエモエモエモーショナルなアニマスを流している中でこのような発表がどう取られるか、不安でしたが盛り上がってくださったようで嬉しかったです。狂気の宴と言いましたが、真面目にやってみると楽しいものです。気軽にやってみてください、情報は渡します。

 

ライトニングトークについて

  ごにば(The IDOLM@STER sideM 5th ANNIVERSARY DISC)の話をしました。

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 ユニット制で走ってきたsideM、そのユニットを大々的に崩したWorld Tretureシリーズ、ごにばを経て2枚目のユニットCDという流れの中で、ごにばは自らの原点に戻り、見直す為のシリーズだと捉えています。

 そんなごにば、ユニットの色が綺麗に出ています。このユニットはかくありなん、というのが聞くだけで伝わってくるような曲作りをしているのかな、と感じます。

 一方で5年という歴史、成長を確かに感じる曲でもあります。「星になりたい」と1枚目のCDで歌っていたジュピターが「隣の銀河でも手に入れてみせようか」と歌っていたり、自らの心の叫びを歌うような曲調が多かったAltessimoがマーメイドという役を「演じる」かのような曲を歌っていたり……聞けば聞くほどその魅力が増えていくような曲だらけです。これ以上書き出すと止まらなくなりそうなので自制。

 15周年イヤーということで、sideMを目にする機会も増えてきたと思います。気になっているけどどこから入ればいいのか、という方は是非このごにばから入ってみてはいかがでしょうか。Mはいいぞ。軽率に入れ、曲を聞け、アニメを見ろ、おいで。

 

まとめ

 私にはこういうバカをやるのが合ってるんだな、と本気で思いました。学会のコンセプトって担当のエモい話を聞く事。でもこういう内容を考える人間もいて、私以外にもいらっしゃって、それを許容するばかりか笑って向かい入れてくれる場があって本当に良かったなと思いました。

 またこういうイベントありましたら狂気の宴を用意します。呼んでください。ありがとうございました。